記事一覧

美白の基本、U∨ケアにも落とし穴がある

紫外線を防ぐことが美白やエイジングケアの常識として広く知られるようになりましたが、そのUVケアにもさまざまな間違い、勘違いがあります。化粧品やスキンケア商品の紫外線防止効果は、「SPF」「PA」といった指標や数値で表されます。SPFは、紫外線B波(UVB)を防ぐ効果を表します。肌に何も塗らない状態で紫外線を浴びて、日焼けを起こすまでの時間が約20分の人の場合、たとえば「SPF15」は、その日焼けが起こるまでの時間を15倍にする、つまり20分×15倍で5時間、紫外線B波を防いでくれることを意味します。つまり数値が大きいほど長時間、紫外線を防止できることになります。

女性の美白志向が高まっている近年は、SPF値はどんどん大きくなる傾向にあり、今は、日本で表示できる最高値である「SPF50+」という製品もさほど珍しくありません。一方の「PA」は、紫外線A波(UVA)を防ぐ効果の高さを示します。効果の表示は+(やや効果がある)、++(効果がある)、+++(非常に効果がある)の3段階とされてきましたが、最近は最高値++++の区分も加わり、SPFと同様、やはり紫外線防止効果のより高いものが注目を集めています。

ここで重要なのは紫外線防止効果の高いものほど、肌への負担も大きいということです。紫外線を防ぐ効果を持つ成分には、紫外線を肌の上で反射させる「紫外線反射剤」と紫外線を吸収する「紫外線吸収剤」の2種類があります。このうち紫外線吸収剤は、肌の中で化学変化を起こすことが指摘されていて、化学変化により生じた物質が肌に刺激を与えることがあります。防止効果の高いものほど多くの成分が含まれていますから、肌への刺激も当然、強くなります。

ところが実際は、肌が弱っている人ほど、紫外線の害を気にしてSPF値の大きいものを選んでしまうことが多く、強すぎるUVケアによって余計に肌を傷めているケースが多々あるように思います。また使用法の間違いが、UV効果を半減させている例も少なくありません。「SPFの高いUV製品を朝1回、塗って終わり」という人もいますが、汗や皮脂の分泌でUV製品がむらになることで、効果はほとんどなくなってしまいます。UV効果を持続させるためには、こまめにUV製品を塗り直すか、化粧直しをする必要があります。

「洗いすぎ」は肌に必要な油分までとってしまう

フェイシャルケアサロンでは施術前のお客さまに、「現在、どんなケアをしていて、ご自分の肌の状態をどう感じているか」をヒアリングします。それは、サロンでどれほど効果的な化粧品を用いて、どれほど効果的な施術をしても、日々のスキンケアが間違っていたり、逆に必要なケアを怠ってしまっていると、肌はなかなか改善していかないからです。洗顔は肌に付着した汚れや過剰な油分を取り除き、肌を健やかに保つために欠かせないスキンケアです。

しかし、汚れを落としたい一心で、力を入れて顔をゴシゴシこすってしまうと、それが肌にはダメージになってしまいます。肌の表面が脂っぼくべ夕べタするのが気になるからといって一日に何度も洗顔を繰り返し、洗いすぎによって肌が極度に乾燥してしまっている女性も決して珍しくありません。クレンジングにも注意が必要です。そもそも、洗顔とグレンジングは目的が違います。クレンジングはメイクなどのいわゆる「油汚れ」を浮かせて肌から離すのが目的です。

クレンジング剤をつけたらよく馴染ませましょう。また、「毛穴の奥の汚れまで落としたい」と、クレンジング剤をつけたままグイグイと肌をマッサージしたりしてしまうと、肌に本来必要な油分まで奪い、さらに肌の乾燥を進ませてしまいます。最近は忙しい女性も多く、拭き取るタイプのメイク落としも人気があります。また、洗顔料とクレンジングが一緒になったオールインワンタイプの洗顔料も手軽で人気があるようです。

メイクが肌に残ってしまうと肌への負担が大きいので、しつかりと落とす必要があります。手軽さを優先して、肌への負担をかけないよう注意することが大切です。肌の古くなった角質を取り除くピーリング成分の入った洗顔料なども、必要以上に使いすぎると、肌の角質層にダメージを与えてしまいます。角質層にダメージを与えてしまうと、水分の蒸発が進み、外部からの刺激も肌に侵入しやすくなって、結果的に「肌力」を下げてしまいます。

スキンケア商品は進化しているのに、肌トラブルはなくならない

この半世紀というもの、国内外の化粧品メーカーがこぞって新しいスキンケア商品の研究開発を進め、美容の世界全体が大きな進化を遂げてきました。たとえば、肌の基礎ケアの一つである、洗顔を考えてみてください。かつて洗顔のための化粧品類といえば、マイルドな泡立ちの化粧石鹸がある程度でした。しかし今は、クレンジング一つでもジェルやクリーム、オイル、リキッドなどさまざまな形状のものがあります。

洗顔料も単に肌の汚れを落とすだけでなく、洗いながら保湿をしたり、肌の古い角質を取り除く成分を配合したものも出ています。また、以前は「水分や油分を補って肌を保護するもの」だった化粧水やクリーム類も、種類や機能が豊富になり、ずいぶん様変わりしてきました。さらに、80年代に入って、肌の角質層の奥にまで有効成分が浸透するという美容液が開発されると、ヒアルロン酸やコラーゲン、ビタミンC、コエンザイム、プラセンタといった保湿や美白、エイジングケアに高い機能を持つ成分を配合した品が次々と登場。

こうした種々さまざまなスキンケア商品が美容市場を賑わし、雑誌やインターネットなどのメディアでも、美容に関する情報が溢れ返っています。しかし、スキンケア商品は大きく進化していても、肌トラブルを抱えている女性が減らないのはなぜでしょうか? それは前述したように、間違ったスキンケアによる負担が日々積み重ねられていき、肌にダメージを与えているからです。

幅広い年代で肌トラブルが増えている

もともと、日本女性の肌は 「キメが細かく、しつとりした美肌」といわれてきました。欧米の女性にとって日本の女性の肌は「憧れの肌」だった時代もあります。どちらかというとキメが粗く、肌が硬くなりやすい欧米人に対し、大人になってもふっくらとして艶やかな日本女性の肌は、「若々しく見える憧れの肌」だったのです。では、元来、美肌を持っていた日本女性が、高機能の化粧品類で毎日スキンケアをするのが当然という時代になって、さらに美しく輝く肌を手に入れたでしょうか? 答えは、残念ながら「NO」です。

「美魔女」という言葉が流行し、現代女性のなかには本当の年齢がとても信じられないような、みずみずしい美肌の持ち主もいらっしゃいます。しかし、全体的な傾向としてはむしろ、肌トラブルに悩む女性が増えているというのが実感です。しかも、以前はシミやシワ、くすみ、たるみといった加齢に伴って生じる肌トラブルが悩みの中心でしたが、最近は大人ニキビやニキビ跡、乾燥肌、敏感肌といった新たな悩みが、幅広い世代の女性の間に増えていると感じます。

女性の肌を美しくする化粧品類は種類も増え、機能もパワーアップしているのに、逆に肌の悩みが増えている。一体どういうことでしょうか? その理由の一つには、女性を取り巻く環境の変化が挙げられるでしょう。女性の社会進出が進み、エアコンの効いた乾燥したオフィスで長時間労働をしたり、仕事や人間関係で強いストレスが続くことが、肌の状態に影響している可能性は否めません。食生活の偏りや睡眠不足といった生活習慣の乱れも、肌の健康にとつては大敵です。

しかし実はもう一つ、無視できないと感じていることがあります。それは「毎日のスキンケア」による肌ダメージです。こう指摘すると、驚く人も少なくないかもしれません。女性たちは誰しも「シミやシワが少なくなるように」「肌が潤って美しくなるように」と、肌のために「良かれ」と思って日々懸命にスキンケアを続けているはずです。しかし、その方法が間違ってしまっていると、小さな負担が日々積み重ねられていき、肌にとって大きなダメージになってしまうことも少なくないのです。

水を飲んでデトックス&ダイエット?

どうして自然の摂理に反してまで、せっせと水を飲む人が多いのでしょう。「のどが渇いていないのに水をたくさん飲むのをやめてください」と言うと、以下のようなお答えが多く返ってきます。

①「水を飲むと毒素排泄すると聞くのですが」
毒素という言葉がネット情報などでもまことしやかに使われますが、毒素の概念は非常に曖昧です。水銀やダイオキシンなど、人間が取りこんでしまうと排泄されにくい有害物質というものは確かにあります。しかしそれらは、水を飲んでも排泄されません。水に溶けないから体にたまるのです。毒素がアトピーやがんの原因になるという説があり、それらがある程度関与することは間違いともいえないのですが、その毒素を水で排泄することはできません。水に溶けて尿や汗から排泄されるものはアンモニア、尿素など限られた物質であり、それらは毒素ではありません。よって水をたくさん飲んでもアトピーなどの疾患を防ぐことはできません。

②「水を飲んで汗を出すと代謝が上がると聞いたのですが」
水を飲んでも汗は増えず、増えるのは尿です。みなさんは汗をかいている人を見たとき「暑いのかな」「緊張しているのかな」と思うでしょう。「水をたくさん飲んだのかな」とは思わないはずです。反対にトイレが近い人を見ると「水分とりすぎなのかな」と思うでしょう。飲水で汗が増えないことは、実はみなさん知っているのです。また、汗をかいて代謝が上がることもありません。代謝を上げたければ、筋肉をつける運動が必要です。汗をかくと毛穴がきれいになるという説もあるようですが、汗腺と毛穴(皮脂腺)は別の穴なので、汗で毛穴の掃除はできません。

③「水を飲むとやせやすくなると聞きました」
水を飲むと尿は増えますが、脂肪は減りません。尿や汗には水溶性のものしか排泄されないので、まさか脂肪が出るはずはないのです。運動していい汗をかけば、筋肉がついてやせやすくなります。

④「水を飲むと肌がうるおうと聞きました」
たくさん水を飲んでも、それが肌にいくというものではありません。肌のうるおいを守っているのはセラミドなどの保湿物質です。暖房がきいた部屋では肌が乾燥するから水を飲むという人がいますが、それは間違い。朝、出かける前に保湿美容液でしっかり保湿しておけば、乾いた部屋でもうるおい肌をキープできます。

ページ移動